塩分について
塩分については透析患者さん以外も制限したほうが良いことは皆さんも承知と
思います。ここでは汁物、漬け物など細かことは書きませんが、体重増加の
多い患者さんはどこで塩分を過剰に摂取しているか原因を見つけることが大切
です。
透析患者さんと話していると分かるのですが、患者さんは無意識に塩分摂取を
していますが、患者さん自身は気づいていないことが多いです。
体重増加が多い=水分を制限すると考えている栄養士の方がいましたら今日
から考え方を変えましょう。ごく一部の低ナトリウム(Na)の患者さんには
水分制限が必要ですが、ほとんどの患者さんは塩分過剰により体重増加です。
1日の塩分摂取量は?
ここでは塩分摂取量の計算方法を勉強しましょう。
透析患者さんが1kg体重増加するには何gの塩分が必要でしょうか?
正解は約8.2gです(ナトリウムの変化がない場合)
※これを解説するのは少し面倒なので省略します
(例)
月水金の透析患者さんが中2日の月曜に3.7kgの体重増加がありました。
(体重増加とは単純に増えた量で除水量とは違います)
3.7kg(増加量) × 8.2 ÷ 3(中2日のため3日空いている)
=約10.1g/日(推定塩分摂取量1日10.1g)
中1日のときは、最後の3を2(実質2日のため)へ変更します。
ただし、尿が出ている患者さんは100ml当りこの数値に+0.5gを加えて
下さい(尿量1L以上の患者さんは誤差が大きいためこの計算式ではあまり
当てに出来ません)。
その他にも塩分摂取量を計算する式はありますが、現場ではこれで十分
通用します。目の前で計算して数値を患者さんに伝えると次回以降効果が
出る患者さんもいますが、長く続くか分かりません^_^;
この式は簡単ですが意外に正確な数値が出るため皆さん記憶しましょう。