リンについて

リンは体のどこで使われていますか?

こんな質問を受けたらどのように答えますか?

自分も完璧には答えられないと思います^_^;

 

まずは体内でのリンが使われている場所を3つ覚えましょう。

1、骨の中(カルシウムと結合しています)

2、細胞膜(リン脂質として細胞膜の一部です)

3、体を動かすエネルギー(アデノシン三リン酸=ATP)

これを見るとリンがないと人間は生きていけません。

 

リンは人体に必要なミネラルですが、体内で過剰になると大部分を腎臓から

排出します。腎臓が悪くなると過剰なリンを排出できなくなり、体内に蓄積

されることにより異所性石灰化などの悪影響が出ます。

 

リンの多い食べ物

1、乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト、アイス、生クリームなど)

2、小魚類(ちりめんじゃこ、しらす、ししゃもなど)

3、レバー

4、ナッツ類(ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツなど)

5、するめ、裂きイカ

 

上にも書きましたが、人間は骨の中にリンを貯めています。肉や魚も骨の中に

リンを貯めているため、小魚だけでなく骨ごと食べられる缶詰なども要注意の

食品です。1~4は比較的定番ですが、5は意外な食品です。

以前、高齢なおばあちゃんのリンが高く苦戦していたところ、お茶うけに

裂きイカを食べていました。「高齢=歯が悪い」という考えは止めて

皆さんも確認しましょう(^_^)

 

最近、食品添加物に含まれているリンが問題となりつつあります。

酸味料やpH調整剤などの中にリンが含まれている可能性が高く、どの程度

含まれているか分からないことが現状です。

食品中のリン(有機リン)は吸収率が50%程度ですが、食品添加物に含ま

れているリン(無機リン)は90%以上吸収されるためです。スーパーに

行くと加工食品が多く実際のリン摂取量がつかみにくいことが今後の我々の

課題になりそうです。

健康な人もリンを摂りすぎると早死にする可能性が高いという研究もあり

健康な人も今後は気をつける必要が出てくる可能性があります(100歳

以上の人の血液検査をすると血中のリン濃度が低いそうです)。

 

 

 

当院で使用しているリンなどの資料を少しずつ公開したいと考えています。

 

資料のページへ